旧車會仕様において欠かせないのが三段シート。その製作においては、職人が独自の技法をあみだして作っている。今回はそんな三段シート作りにスポットを当て、チャンプロード撮影班★潜入レポートを決行!! パーツ製作の裏側をレポートする。
あまり知られていないことだが、ひと口に三段シートといってもその作り方には様々な技術がある。形が似ているのでどれも同じだろうと思われがちだけど、三段シートにこだわりのあるオーナーにいわせれば、見た目は同じでも良い三段シートは装着すると別物。シート単体のバランス、縫製技術、強度等、やはりメーカーごとの違いを感じるという。
K-STYLEでは、オーナーの要望に合わせた形状、生地、カラーコーディネイトなど、細かいオーダーにも対応。納期も早く、きっちり良い仕事で仕上げてくれる。生み出す製品は、全国各地の厳しい目を持つ旧車會オーナー達を満足させている。
基本的に三段シートの製作に決まりはない。使う側がどのように感じるかが重要。それを探り当てるために、K-STYLEは、多くの旧車會有名人から意見をもらって作っている。材料についてもこだわり、いくつもの素材を用いてハイブリッドな組み合わせで製作しているので、見た目は似ていても中身は別物というわけだ。
ベースシートの良し悪しも完成度に影響するポイント。旧単車の場合は、写真のように歪み、腐食が発生しているものが多い。製作時には、こういう部分を最初に修正する。
きっちりベースを作ったら成形作業に入る。この段階で三段シートの形状、長さを決め、補強を加えていく。
三段シートのカラーバリエーションは豊富。形も自由に作れる。パーツを切り出して、縫製する技術はピカイチ!! 生地の間にスポンジをセットするが、その合わせもピッタリ。モールや湾曲部も美しく仕上げていく。


立体的に浮き出す特殊加工も行っている。模様からチームロゴまで対応可能だという。
また、素材違いの組み合わせも自由に選べる。カラー、素材、質感の違いによって、様々なバリエーションが楽しめるのも魅力。
製品として完成度を高めるため、各取り付け部もしっかり補強して、シートを組み上げていく。各パーツの仕上がりは上々だ。


細かいパーツをシートに取り付けたら、最終的にシートベースを覆うカバーをセットしていく。簡単に見えるが、抜群のフィット感を出すには職人芸が必要だ。
形を整えながらセットすれば三段シートの完成だ。もちろんベースはそのままにして、シートの表皮のみ交換という依頼も多い。