恐ろしく軽いノリで作ってしまったヨンメリのパト仕様。当時の街道レーサーを現代に蘇らせ、思わずクスッとするジョークも交えたヤンチャ心!! まさに悪ノリ全開のこのシャコタンポリスを手掛けたのは、あらゆるカスタムに精通し、その魅力を様々な形で引き出すカスタムショップ「リバティウォーク」の加藤代表だ。

 リバティウォークといえばランボルギーニをはじめとしたスーパーカーのカスタムビルダーとして世界的に有名なお店。海外セレブ達にも愛され、過去にはあの有名アーティスト「ジャスティン・ビーバー」もリバティウォーク仕様のランボルギーニを自らの愛車に選び自慢していた。その代表を務める加藤さんは大の旧車好きであり、日本の伝統文化ともいえる街道レーサーの改造手法をスーパーカーに取り入れ、海外に新たな改造スタイル、日本独自のカスタムスタイルとして提案し、浸透させた人物。
 そんな人だけあって、とにかくノーマルでは満足できないタイプである。自ら所有するクルマは、どれもが個性の塊。ありとあらゆる手法でカスタマイズされている。 このヨンメリもかつて加藤代表が大切に乗っていた自慢の愛車で、その作り込みには徹底的にこだわっている。悪ノリと勢いで作ってしまったというが、実はそこにはちゃんと理由がある。この4代目スカイラインから警察庁へパトロールカーとして導入されたという経緯があるのだ。ただノリだけで作るのではなく、作るからにはそこにちゃんとした意味を込める……というのが加藤代表の改造論だ。

 それにしても、この仕様になると、さすがにお巡りさんの目も厳しくなる。ノーマルに戻せと言われても不思議ではない。ではどうするか。ボディ製作にしてもラッピングにしておけばすぐにパト仕様からノーマルに戻せるので安心…という選択肢が出るのがイマドキの発想だ。

 だが加藤代表は、自分のクルマで「そんなモドキな真似はできないでしょ!!」という理由から、本物のパトカーと同じ塗料を使ってヨンメリをオールペン!! そこに暴走族御用達のワークスオバフェンを装着させ、ペタペタに車高を下げたシャコタンポリスとして完成させたわけだ。 ベースであるヨンメリといえば暴走族が好んで改造したド定番車種。数多くの改造スタイルも生まれたが、このシャコタンポリスは昭和の改造マニアをうならせるポイントをきっちり抑えている。まず、ヘッドライトは330セドリック用をツリ目にセット、中央のグリルをローレルグリルに交換し、テールランプは定番のパテ埋め処理を施したチェリーワンテール仕様にした。 リバティウォーク加藤代表の発想はただユニークなだけでなく、直感的な見た目の凄さに加えて意味のある改造、そして、その中にある悪ノリという点が真骨頂である。エンターテイメント性に富んだ、”カスタムの表現力”もテーマになっている。今後もリバティウォークの改造手法からは目が離せない。

ホイールは深リムが魅力のマークⅡ。ここまで綺麗なマークⅡは憧れる。タイヤはスリックを装着。12Jホイールで思いっきり引っ張ってセットしている。
パトライトはオークションで手に入れたもの。実はホンモノ…かもしれない拡声器も入っている。
トランクには昭和の街道レーサーらしく板ッパネを装着。最近見かけ無くなっただけに逆に斬新だ。
当時のスタイルをきっちり表現した仕上がり。内装もリペアをかけて仕上げている。
日本を代表する改造マニアのひとり、"シャコタンコヤジ"ことリバティウォーク代表・加藤渉氏。その名は国内だけでなく海外でも有名で、彼の手がけるカスタムは世界的に評判だ。やることなすこと悪ノリだらけで大胆、はちゃめちゃ、だけど完成するものはセンスがよく、カッコ良い。今では「BOUSOU-ZOKU-STYLE」といえばリバティーウォークと全世界のカスタムカーフリークが認めている。


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