1980年代に流行ったアッパーミドルセダンという言葉。そもそもの意味は、サイズ的には全長が4500mm以上で、普通のクルマよりもラグジュアリーな装備を持ったクルマのことを指し、フラッグシップに属するモデルではないものの、高級セダンという位置づけで爆発的にヒットした。

 その中でも、記録的な売上を伸ばしたのがトヨタが放ったGX71系マークⅡだった。スタイル良し、価格と装備のバランス良しで、販売ターゲット層の中高年のオジサンはもちろん、そこは狙っていなかった当時の若者までも魅了し、アッパーミドルセダンの代表格として幅広い層に愛された。

 そんな魅力的なGX71マークⅡは、現在も変わることなく人気の高いモデルである。爆発的なヒット作だったので、現存台数も数多く、パーツもまだまだ豊富な状態。ハイソカーの代表格として今も変わりなく改造ベース車として使われ、様々なスタイルが誕生している。 今回紹介する小山祭麗心愚のTETSUさんのマークⅡは、北関東仕様として製作されたマシンだ。ベースは1985年式のGX71MARK2HTグランデツインカム24がベースになっている。
 シルバーと赤のカラーリングは、昭和世代ならピンとくるあのウルトラマンをイメージしたペイントだ。改造手法としては、外装を中心に強烈に張り出すデッパを装着し、フェンダースポイラーを追加、ワークスフェンダーにサイドステップ、セブンパネ延長に加えてシルエットウイングを組み合わせて主張するのが当時を知る北関東改造車乗りの流儀。これによって、ハイソカーであるマークⅡが、完璧な街道レーサーとして生まれ変わるというわけだ。
 全体のシルエットに合わせて2メートル近い竹ヤリマフラーもデュアルでセット。これは脱着式になっていて、必要な場面で装着するように設計されていた。
カラーリング、装着しているパーツを含めて、すべてのリメイクが街道レーサー目線でバランスさせたもの。ラメを使った演出も含めて、わかるヒトにはちゃんと伝わる玄人仕様な1台だった。

ボンネットとフェンダーに沿ってセットしているのがフェンダースポイラーというパーツ。通称フェンスポといって昭和の改造シーンで大ヒットした。
大きく張り出したデッパの上には定番のオイルクーラーもセット。ヘッドライトとグリルはマークⅡらしさを残したいので、あえて純正のままにしている。
ホイールは改造車を主張する鉄チン加工ホイールを装着。フロント10J、リア12Jの組み合わせ。タイヤは185/65、195/65を思いっきり引っ張ってセットしている。
外装と違って内装は純正状態をキープ。定番のウッドステアリングに当時物のドリンクホルダー、光る灰皿をセットしている。モケットのマルーン内装が昭和感たっぷりだ。

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