街道レーサー業界において特別なオーラを放つマツダのロータリーエンジン搭載車。中でも今回紹介するコスモは、当時から大きなボディでゆったり乗れるラグジュアリーなクルマとして存在感を高めた。
 2代目コスモが誕生したのは1975年のこと。初代コスモスポーツの製造中止から3年後にコスモAPで再び復活した。名前の後ろに付いたAPの意味は「アンチポリューション」という言葉を略したもの。つまり、公害対策済みという意味を持たせていて、当時のマツダの低公害車の象徴になっていた。  高級感と豪華さを押し出したコスモAPはハイソを好むユーザー達によって街道レーサーのベース車として選ばれ、サバンナと共に人気車となった。
 また、コスモには当時APの他にLというグレードもあったが、こちらはヨーロピアンなスタイルから避けられる傾向があり、改造ベース車としてはAPモデルがお決まりの定番となった記憶も残っている。  今回紹介するコスモAPは勢いがあった当時の雰囲気を再現しつつも、現代の技術によって美しく、さらにカッコ良く仕上げた1台である。
 定番のオーバーフェンダーはワークス仕様で、最大幅が取れるサバンナ用を装着。ヘッドライトは330セドリック用を流用装着させ、片側のみライトジャケットも取り付けてワルな雰囲気を引き出す。強烈なインパクトを放っているデッパはしっかりした強度を確保し、ワークスフェンダーのライン合わせ前方に思いっきり張り出している。  とにかく街道レーサー感を強めることがテーマのマシン。そのためのブラックとオレンジのツートンカラー、このアレンジ技はお見事だ。当時を彷彿とさせる仕様は、今あらためて見てもカッコ良い。これぞ族車の走行美学である。 

70年代、80年代の街道レーサーが好んで装着したシルエットウイング+ワークスオーバーフェンダーの組み合わせ。どっしりと構えたスタイルは迫力満点だ。
フロントホイールのサイズは11J、リアは13JのスピードスターマークⅡを履かせている。スペーサーを使わずにツライチにするのが街道レーサー達のこだわりだ。
シルエットウイングの翼端板には星が入っている。これも当時から流行っている伝統のリメイク技だ。
シルエットウイングに3分割パテウメウイングを装着。マフラーは後方に突き出すメガホンマフラーを装着している。クルマ用ではなくバイクのマフラーを加工したものだ。
センス良くパーツをセットしていることがわかる。張りボテな当時スタイルとは違って、パテを使って一体成型に見せているので、クルマとしての完成度がとても高い。これこそ現代の街道レーサー仕様の良いお手本といえるだろう。

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