街道レーサー業界において特別なオーラを放つマツダのロータリーエンジン搭載車。中でも今回紹介するコスモは、当時から大きなボディでゆったり乗れるラグジュアリーなクルマとして存在感を高めた。
高級感と豪華さを押し出したコスモAPはハイソを好むユーザー達によって街道レーサーのベース車として選ばれ、サバンナと共に人気車となった。
今回紹介するコスモAPは勢いがあった当時の雰囲気を再現しつつも、現代の技術によって美しく、さらにカッコ良く仕上げた1台である。
とにかく街道レーサー感を強めることがテーマのマシン。そのためのブラックとオレンジのツートンカラー、このアレンジ技はお見事だ。当時を彷彿とさせる仕様は、今あらためて見てもカッコ良い。これぞ族車の走行美学である。
70年代、80年代の街道レーサーが好んで装着したシルエットウイング+ワークスオーバーフェンダーの組み合わせ。どっしりと構えたスタイルは迫力満点だ。
フロントホイールのサイズは11J、リアは13JのスピードスターマークⅡを履かせている。スペーサーを使わずにツライチにするのが街道レーサー達のこだわりだ。
シルエットウイングの翼端板には星が入っている。これも当時から流行っている伝統のリメイク技だ。
シルエットウイングに3分割パテウメウイングを装着。マフラーは後方に突き出すメガホンマフラーを装着している。クルマ用ではなくバイクのマフラーを加工したものだ。
センス良くパーツをセットしていることがわかる。張りボテな当時スタイルとは違って、パテを使って一体成型に見せているので、クルマとしての完成度がとても高い。これこそ現代の街道レーサー仕様の良いお手本といえるだろう。