このコーナーでは、チャンプロードらしく昭和の不良文化論と題して「不良の愛した物事」をテーマに、懐かしのグッズから当時流行った出来事、さらに、影響されてた映画、テレビ、マンガまで、様々な切り口で「あの頃」を感じさせる出来事を解説していく。
80年代当時の特攻服は、走るための服だったので、あまり刺繍などは入っていなかった。だが、時代が進むにつれて次第に特攻服も単車と同じように暴走族のアイデンティティーを象徴するものへと変わっていく。特攻服に自らの意志を伝える言葉を刺繍を使って入れるようになる……それは90年代に入ってからのことだ。
そして平成に入ると、この特攻服の文化はより華開き、走るための服から華やかに飾り、魅せるための服へと変わっていく。チームリーダーである総長だけが着れる特別な特攻服はもちろん、それを補佐する特攻隊長といった人達の服も独特の言葉で飾られた。それらはとても興味深く、また、各地域性が出ていて面白いものである。
実のところ、暴走族が着る特攻服について、じっくりと見る機会はあまりなかったと思う。そして、そこに書かれている文字も読んだことがないだろう。なんとなく雰囲気で見てしまっていた特攻服。そこには、暴走族の彼らならではのメッセージが込められているので注目したい。 










