現在の旧車會で人気を集めている単車の歴史を振り返る!! この時代のこの単車でなければ、俺達にとってはダメなのだ。
その特殊性が魅力的。アップ気味のポジション、大柄な車体、走る姿はツアラーであるが、2サイクル特有の白煙をあげている。エキゾーストは3本で、音が独特で特徴的。まさに個性の塊といえるのがGT380こと通称「サンパチ」である。
兄貴分のGT750譲りのスムーズなエンジンフィールは、マシンの性格を作り出すうえで欠かせない役割を担っている。ひとクラス上の車格を狙ったデザインも、このエンジンユニットが重厚感を与え、良い効果を発揮している。これらは、すべてメリットになるが、デメリットについては、「冷却」がキーワードになる。
前期型と言われるB0からB3のうち、公式に画像が残っているのはこのタイプのみ。正式な資料も残っていないがタンクの形状やラインから、恐らくB2。
サンパチ人気も手伝ってか、GTのラインナップが拡大。併せてGTシリーズ全体のデザイン統一がなされ、細部のデザインに様々な手が加えられた。
法改正で400cc以上は大型免許が必要となった。そこで400ccの単車が各社から投入されたため、ライバル対策として赤×ゴールドストライプの外装カラーが投入された。タンクのロゴは明朝系の文字に変更、リアフラッシャーのリフレクターも法改正で赤になった。
『ミドルクラスの正統派』をコンセプトに、前モデルの赤からドイツの深い森をイメージしたフォレストグリーンメタリックなどの緑を基調としたカラーが加わった。フロントのフェンダーブレースが1本になり、ハンドルグリップはソフトな材質に変更された。
社内的には新たなラインナップとしてGS400が発売されたが、欧米からの評価が依然として高かったため輸出も国内生産も継続された。メーター表示は200キロから180キロに。フラッシャー&テールランプは、いわゆるサンパチテールからGSと共用に変更された。
最終タイプのB7は海外輸出が打ち切られ、国内生産のみに。フラッシャー&テールランプ以外に、フロントフェンダーもブレースのないGSタイプへと変更。パーツの共用は一層進んだ。オイルタンクの給油口はカギ止め式がシリーズとしては初めて採用されている。