現在の旧車會で人気を集めている単車の歴史を振り返る!! この時代のこの単車でなければ、俺達にとってはダメなのだ。
それまで2スト専門だったスズキが初めて世に送り出した4スト、それがGS400だった。単車で初めてDOHCを採用するなど、新しい技術を数多く盛り込んだスズキの意欲作だ。
そんなGSの魅力にいち早く気付き、現在の旧車會ブームに至るまでの人気車種に押し上げたのが、神奈川の暴走族、特に全日本レーシング連盟系の暴走族だった。
GSといえば当時はバリバリの暴走族車。そして現在は、旧車會を代表する単車。スタイルも様々で風防、ロケットカウルともにハマる。ファイヤーパターンがよく似合う単車である。
その人気ゆえに、当時から社外品も数多く製作された。改造リメイクパーツとしては、カムカバーにポイントカバー、メーターカバー、さらにはアルフィンカバーといったところか。
そして何よりGSオーナーがこだわったのが、マフラーだ。当時の人気はヨシムラにマービング、クロスなどで、腹下直管やハス切りスタイルとアレンジも加えられた。
それまで2スト専門だったスズキから発売された初めての4スト車。この初期GSにしかない装備や加装も多いのだが、全てが純正の初期型はなかかなお目にかかれないようだ。車体番号の打刻形式はGS400-10001~。
輸出車とのパーツ共有のため早々にEタイプに取って代わられたシリーズだが、エンジンなどは初期型よりもむしろEとの共通点が多い。よりクラシカルなスポークホイール好きに人気。車体番号の打刻形式はGS400-42205~。
エンジンの形式などは400-2と似通った部分も多いのだが、最大の特徴が星型のキャストホイール。2本線でタンクの外周をなぞった塗装は「Eライン」と呼ばれる。車体番号の打刻形式はGS400-52482~。
フレームの細部に補強が入ったり、"引きキャブ"を採用したりと、様々なマイナーチェンジが加えられたシリーズ。先端がカールした[E2ライン]は、今でもGS乗りのペイントの定番。車体番号の打刻形式はGS400-63122~。
Eとまったく同じエンジンを使用しているアメリカンタイプ、GS400L。ノーマル状態の形状はかなり違うのだが、パーツ類に流用できるものも多く、敢えてLに乗るファンも多い。