様々な仕様が存在する旧車會。その様子は族文化とは違って、個性豊かなカラーリングやデザインによってアピール度を高めている。誰よりも目立つために工夫を加え、独自の進化を遂げる「旧車會カスタム」その凄さを紹介していこう。
HONDA
1983年(昭和58年)にホンダが、50ccスクーターの初期型タクトをベースに発売した「タクト・クレージュ仕様」。フランス・パリのファッションデザイナー、アンドレ・クレージュ氏がデザインしたオシャレなスクーターは、85年の派生モデル「クレージュタクト」として、スカート姿で乗る女性に大ヒットした。
当時を懐かしむ原チャリ乗りファンの間では、“クレタク”の愛称で親しまれている昭和の名車だ。
「エンジンはスズキ・アドレスV125用にスワップして、リアはエアサス仕様で苦労しました。今後の予定はモニター、スピーカーを取り付けたい」と彼は話す。
クレージュタクトの外装は、純正ピンク×ホワイトのカウルでノーマルのルックスを維持している。
ハンドルにピンクのグリップを装着しているが、メーターやスイッチまわりは当時のオリジナルを保っている。
シートは純正よりも幅広いタックロールを装着し、ホワイト×ピンクのパイピングで外装とコーデした。
エンジンは排気量124ccにスワップし、スズキ・アドレスV125用を載せ換え済み。マフラーは社外エキパイ、紀の国屋サイレンサーを鳴らす。前後のホイールは、ホンダ・モンキー用の8インチアルミを履かせてタイヤも太い。
リアの足まわりにはナント、エアサスを装着し驚異のローダウンで魅せる。後輪の前部にコンプレッサーのタンクを搭載し、空気圧で自由に車高を上下できるのだ!


エンジン始動はキーでなく、プッシュ式スタートボタンに変更。コンソール内のスイッチを操作することで、後輪のエアサスのアップ&ダウンが可能だ。