世の中にはユニークな発想で作られた単車がたくさん存在している。カッコよさを求める旧単車浪漫がある一方で、インパクトを重視して、目立つためのリメイクを施した単車を生み出す人達もいる。このコーナーでは、そんな面白くてスゲェー旧単車の世界をお見せしましょう。
目立つための進化系
これを作る技術もスゴイ!!
旧車會にとっての三段シートは個性を表し、見る者にインパクトを与えるパーツとしての役割を持っている。だが、最近の傾向として、ほとんどのシートが、見た目のバランスを重視する形で作られている。これも時代の流れというべきか、アグレッシブに攻めの姿勢でシート製作にチャレンジするオーナーは、昔より確実に減った。だがその中でもたまに、わざと規格外の考え、真逆の発想から、バランス重視ではなく、そのバランスをぶち壊す三段シートを考案し装着するオーナーも存在している。
今回紹介する三段シートの単車は、変形シート製作の老舗である静岡県のKスタイルによって作られたモノ!! 完全オーダーメイドのシートとして製作された。すべてが1品物のワンオフシートは、オーナー達にとって自慢。Kスタイルでは年間、かなりの量のシートを製作しているが、その中には、とんでもないシロモノもある。その最たるものが写真の超ロングな三段シートだ。これは決して飾り物ではない。この状態で走れるように、強度面も含めてKスタイルが試行錯誤の末に完成させた。まともじゃない発想のシートを使えるようにする技術力はとてつもなく、きわめて凄いことである。
Kスタイル代表である近藤氏の話によると「ちょうど時代が昭和から平成に変わる頃、静岡や山梨でこういったスタイルが大流行した時代がありました。当時の合言葉は“高く長く”。1・2メートルを超える三段シート、いわゆるバケ三も増えてきて、ただ高いだけの三段だと仲間内でも目立てないようになってきた。そこで各自、工夫してオリジナルの三段を色々と作り始めたんです。こちらの2台も当時の復刻で、ほかには先端が十字架になっていたり、真ん中が空いたハートマークがついていたりと、凝ったものが多かったですね。今回、この2台を復刻させるにあたって、いかに軽量化したうえで強度を出すかに苦労しました。大変だったけど、面白かったですよ」と制作秘話を語ってくれた。
ホークⅡ
当時のスタイルを復刻した
サンダーラインが斬新!
特徴的な稲妻型の三段シートは、オーナー氏が現役当時に実際やっていたスタイルを復刻したもの。当時はアイディア先行で、背面の補強は鉄工所で特注した鉄板が入れてあった。
しかしこのサイズの鉄板はさすがに重く、加重自体がハンパなかったことに加え、左右に振られすぎてしまうためローリングを切ることも困難だった。復刻版の素材自体は一般の三段と同じ。軽量化されている。
CBX400F
先端に微妙な変化を加えた
スタイルが超オシャレ
先端をわずかに折り曲げた三段シートはオーナー氏が現役当時に流行ったスタイルだというが、1.7 メートル延長の超バケ三でこの形をとっていたのは、おそらく1台だけだったのでは? さらには三段と同角度で天を突く竹ヤリマフラーもインパクト大。
撮影までに日がなかったため間に合わなかったのだが、リア羽根を同様に延長させたら往年のスタイル完全復活の最終形態となる。
改造文化の新たな潮流、いかがだっただろうか?
編集部では今後もこういった面白単車に注目、どんどん紹介していくぞ!
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