ニッポンの伝統である暴走族の文化を起源に、旧車會カルチャーが海外で注目されている。そこで、このコーナーでは、我々の知らない世界の旧車會事情を「旧車會・ザ・ワールド」として紹介。第4回は台湾の旧車會コスプレ集団をクローズアップする。
愛車はカワサキ・ゼファー400χで、紺×金ライン外装のロケットカウルに、白×赤パイピングの三段シート、旗棒や6連ラッパも装着している。
メンバーは20~30歳代で、43人(男40人・女3人)が所属する。ニッポンの暴走族が好きで、特攻服コスプレを楽しむ。
コスプレで着る特攻服は、台湾のショップやネットショッピングで日本から購入し、刺繍は台湾で入れることも多いという。
特攻服は各メンバーごとに仕様が異なり、ロング丈や上下セパレートに刺繍の文字が踊っている。
黒や赤のタスキ、富士日章のコルク半、テープを巻いたブーツ、ZETTの金属バット等、ファッション小物にもコダワリを持つ。
当コーナー「旧車會・ザ・ワールド」の初回で、台湾旧車會リーダーのインタビューを掲載した後に、チャンプロードのFacebookへメッセージが届いた。「自分達も紹介して欲しい」とのコメントと一緒に送られて来た写真は、ニッポンの伝統である暴走族をリスペクトする熱き想いに溢れていた。
彼らの正体は、日本の暴走族好き台湾コスプレ集団のメンバーだった。Facebookを通じてリーダーの黄茂盛さんに話を聞くと、ニッポン古来の暴走族が大好きな仲間と一緒に、日本車のバイクを改造し、刺繍を入れた特攻服を着てコスプレを楽しんでいると言う。
リーダーの彼がニッポンの暴走族に興味を持ったキッカケは、愛称“こち亀”で知られる人気マンガの『こちら葛飾区亀有公園前派出所』らしい。作中キャラの白バイ警察官、本田速人は「関東連合」に所属していた元暴走族で、ファンの記憶にも鮮明だろう。
彼らが投稿してくれたハイレベルな写真は、廃墟のガレージで撮影された。
日本車のバイク改造、特攻服ファッション、コルク半やバット等の小物まで、日本の暴走族をリスペクトする熱い魂が感じられる。