テーマは集会に来るウザいOB!?
クルマも単車も「あの頃」のままで貫く



「悪い先輩が乗っていたから、自分も乗ろうと決めた」と笑う比羅仁阿さん。そんな憧れを原点に選んだのがY30グロリアだ。目指したのは、若い連中の集会に突然現れて、昔話をしながらいつまでも帰らない“ちょっとウザいOB”。そんな遊び心たっぷりのテーマながら、クルマの作り込みは本気そのものだ。

 深みのあるブラウンメタリックのボディにヤマトのエアロを巻き、リアには迫力満点の延長2段ハネをセット。低く構えた車高と角張ったY30のボディラインが相まって、当時の街道レーサーらしいシルエットを作り出している。そこへ合わせるホイールが、ワイヤースポークのシルバーウエブという選択も実に渋い。派手さだけを追うのではなく、時代を知る玄人ならではのパーツ選びが光る。

 さらに、このグロリアと並べてこそ絵になるのが日章カラーで仕上げた単車だ。ロケットカウルに高々と伸びる三段シート、集合管という強烈ないでたちは、まさに青春時代の不良文化を象徴するスタイル。クルマだけでも、単車だけでも完成しない。二台が並んだ瞬間に「あの頃」の景色が蘇るところが面白い。

 昔憧れた先輩たちの姿を、今度は自分自身が演じて楽しむ。そんな比羅仁阿さん流の“大人の青春”が、この2台にはギッシリと詰まっている。

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