様々な仕様が存在する旧車會。その様子は族文化とは違って、個性豊かなカラーリングやデザインによってアピール度を高めている。誰よりも目立つために工夫を加え、独自の進化を遂げる「旧車會カスタム」その凄さを紹介していこう。
SUZUKI
東京・板橋区の河川敷で、モノクロームな和装を纏うGSが夕景に佇む。チーム無所属のオーナー・こじにゃん氏は、「暴走族の時代から旧車會の今も、ずっと同じ仕様の単車に乗ってます。あまり他にいないこの外装は、地元では定番の仕様です。三段シートの裏にカッティングシートで、文字を貼り込む作業が苦労しましたけどね」と話す。
黒いタレのスモーク風防には、日の丸に板橋総本部「愛羅武勇」のステッカーが際立つ。
黒ベースの燃料タンクには「皇國遊撃隊」をメインに、右側は「七生報國」、左側は「國體護持」の白い文字が踊る。ペイントショップ・イヤーズによる力強い塗装だ。
ハンドルはもっともっとワルく、しぼり30cmアップで、ずっとTZグリップを愛用している。
フロントの2面トンガリフェンダーには、「天皇陛下万歳」の文字。
三段シートはKスタイル製の1.1m延長で、裏には「板橋愛羅武勇」の精神が宿っている。
テールカウルも燃料タンクと同様に左右で文字を変えて、「人間爆弾 桜花」「人間魚雷 回天」を配置した。
エンジンは450ccボアアップ、ハイカム仕様に改造した。白いハス切りマフラーは、ワイズサイクロン管を鳴らす。アルフィン/カムカバー/ポイントカバーはキジマ製、サスはマルゾッキ製だ。
愛用するコルク半も、単車の外装デザインに合わせた。愛國心と地元愛に満ち溢れたコダワリ満載の愛車は、見る者を圧倒する凄まじいオーラを放っている。