様々な仕様が存在する旧車會。その様子は族文化とは違って、個性豊かなカラーリングやデザインによってアピール度を高めている。誰よりも目立つために工夫を加え、独自の進化を遂げる「旧車會カスタム」その凄さを紹介していこう。
装着パーツすべてに彫刻処理を施す
職人による手彫によって自己主張を表現
HONDA
CBX400F

Owner:中村政斗
Team:無所属

 今までに、こんなに作り込んだCBXがあったか?と思わせる特別すぎる1台を紹介。パッと見た感じでは、純正2型カラーに独自アレンジを加えたCBXと思ってしまう。しかし、よく見てみると、金属製パーツのほぼすべてに細工が施されている。
 オーナーの中村さんいわく「次世代の革命車」として、ペイントではなく彫刻で見せる仕様とするため、ホイール、マフラー、ハンドル、カバー類まですべて手彫りを施したというから凄い。
 その手間はハンパではなく、根気のいる作業の積み重ね。削って磨いての作業の繰り返しなので、まさに気の遠くなるほどの時間を費やしてひとつずつパーツを完成させている。
 そもそも彫刻をパーツに施そうと思ったきっかけはアメリカのカスタムハーレー。
 ハーレーのカスタム技法の中で、こうしたパーツにカービングするスタイルがあり、そこから発想のヒントを得た。これは、まだ旧車會ではほとんど見たことがないので、即やってみようと思ったらしい。  加工については、当然、彫師に依頼。費用はフロントまわりだけでもホイール加工込みで80万円ほどかかっているという。
 インパクトの高い仕上がりだが、その製作費もやはり高く、1台分になるとウン百万円に達する。だが、この彫刻仕様はその費用をかけてでもやる価値がある。
 何と言っても簡単に真似出来ないし、特別な技法と技術がなければ不可能なところが良い。  細かいパーツをひとつずつ見ていくと、まずフロントフォークのケースに装飾を施している。この彫りはそうとう目立つ。 マフラーサイレンサーは特に目立つので大柄の模様を彫刻している。  エンジンヘッドカバーにも細かい細工を入れ、ここだけ一部に文字を刻む。  通常はまったく気にしないスタンドバーも妥協なし。しっかり彫刻処理によって仕上げている。  さらに、美しいチェーンカバーにもひと工夫。こだわりの彫刻によって全体のバランスを保つ。  ハンドルはCBX1000VFに交換。そこにも彫刻を入れて特殊性をアピール。  テールはオリジナルで加工。他にはないデザインを取り入れ、只ならぬ雰囲気に磨きをかけている。  このCBX、よくぞここまで仕上げたといえる出来栄えである。自由な発想でカスタムを楽しむ手法は、いたるところにヒントがある。海外のカスタム文化を見ることで、よい意味で刺激になる。その一部を取り入れ、独自のアレンジを加える。こうしたスタイルも今後はアリだと思う。

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