様々な仕様が存在する旧車會。その様子は族文化とは違って、個性豊かなカラーリングやデザインによってアピール度を高めている。誰よりも目立つために工夫を加え、独自の進化を遂げる「旧車會カスタム」その凄さを紹介していこう。
日本の誇り高き志を表現
その仕上げには
深いメッセージが込められている


HONDA
CB250NホークⅡ

Owner:ひでちゃん

 丸っこいタンク(通称ヤカンタンク)に分厚い肉厚シート、スポーティーさを感じさせないアップハンドルの組み合わせが特徴のホンダホークシリーズ。元々はアメリカ市場を狙って開発されたバイクで、日本では1977年にデビューしたが、最初に登場した400㏄モデルよりも、1年後に登場した250㏄が爆発的にヒットして市場でウケた。
 その理由は、この当時に突然発表された車検所得義務化問題にある。400㏄の排気量を持つエンジン搭載車は車検取得が必要になったのだ。よって、巷では車検所得対象外である250㏄以下の単車が大人気になった。
 旧車會業界ではバブの愛称で呼ばれるホークⅡ。なぜバブかというと、それは排気音からきている。マフラーを吹かすとバーという音を発し、戻すとブーと唸ることから「バブ」の愛称がつけられた。そして、このバブのカスタムで多くみられるのが、日章を使ったペイントなのである。
 このバイクのオーナーであるひでちゃんさんのバブは、日章仕様であるが、普通の日章カラーではなく、独自のアレンジを加えている。それは、ロケットカウルに描いたデザインを左右非対称にしていること。  片側が王道といえる日章カラーでまとめて、もう片側に戦艦大和と神風特攻隊を描き、その上に大日本帝国軍の軍歌である「同期の櫻」と国歌「君が代」の歌詞を筆文字で入れている。この演出は、様々な日章カラーの旧車を見てきた中でも珍しく、インパクトも強い。  また、タンクに視線を移すと、エアブラシで丁寧に描かれた富士日章に加えて、当時の兵士達の共通認識であった「死んだら靖国でまた会おう」の深い言葉も刻まれている。このバイクは、単なる改造車ではなく、こうした深いメッセージが込められたアート作品としても高く評価することができる。

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